自分のあるべき場所
そして、自分の欲する立場というものを
ちゃんと理解しているお前。
私を目の前にした時から
その瞳は潤み、揺らめいていた。
正装のお前と私。
調教の時間が始まる。
散々頭の中で描いていた
私との時間。
それでも
私に触れられ
平手打ちされ
爪を立てられ
抓り上げられ
その目が更に潤みを増していく。
時間の経過と
積もっていく痛みと快楽。
二人の空気が一層、また一層と
濃厚で淫靡なものになっていく。
情けなく突き出された
お前の臀部。
爪を這わせ
身体をくねらせる姿を眺めながら
その時をうかがう。
気持ちよさによがってられるのも
束の間。
心地いい音が
部屋に響きわたる。
唐突に与えられる痛みに
大きく跳ねるお前の胴体。
痛いのに
その先がもっと欲しくて
私の目の前で
淫らに腰をくねらせる。
自制を掛けていた加虐心が
止め処なくあふれ出す。
私の好きなもので
甚振られたかったのでしょう?
いくらでもくれてやるわ。
もちろん、お前の望みどおり
泣いても止めてあげない。
嬉しいでしょ?
こうされたかったんだもんねぇ?
何度も何度も
刻まれるように
執拗に与えられる痛みの快楽。
喘ぎ声の中に苦しそうな声が
少し混ざって
私の鼓膜へと届く。
それ以上に鳴いてみなよ。
熱を帯びたその肌を
拳で殴りつける。
痛みと同時に
上がる叫び声。
心地いいこの感覚。
「もう止める?
止めちゃおっか。」
ぐしゃぐしゃになった顔の
お前に問いかける。
「いえ、止めないでください。」
心臓が高鳴る。
そうだよね。
そう来なくっちゃ!
まだまだ先へいけるでしょ?
情けない顔がもっと
ぐちゃぐちゃに歪むところを
見せてよ!